海洋散骨を選ばれた方々の声
関門海峡を見るたびに、父を思い出せる
父が元気だったころ、家族で和布刈のあたりを訪れることがありました。関門海峡は、私たち家族にとって見慣れた景色であり、思い出のある場所でもありました。
父が亡くなった後、どこにお骨を納めるのかを考えました。樹木葬やほかの地域での散骨も調べましたが、遠い場所だと、なかなか手を合わせに行くことができません。
その点、関門海峡は身近な海です。朝に海を見れば「おはよう」と思える。出かけた先で海を見ても、父のことを思い出せる。そう考えると、決して寂しいだけの選択ではありませんでした。
散骨の日、離れて暮らす家族も同じ時間に海の方を向き、手を合わせました。場所は違っても、同じ海を思うことで、家族の気持ちがひとつになったように感じました。
お墓という形ではなく、海を通じて思い出す。私たちには、その祈り方が合っていたのだと思います。
座談会で寄せられたお声をもとに、個人が特定されないよう再構成しています。
